シューゲイザー、ネオアコ系POP、80年代洋楽を中心としたCDレビュー
Nashville / Josh Rouse (2005)
Nashville

深く静かに語りかけてくる音楽。シンガー・ソングライター、ジョッシュ・ロウズが、故郷ナッシュビルへの想いを音で綴る5thアルバム。アコースティック・ギターを中心としたシンプルなバック・トラックに、要所要所でアクセントとなっているスライドギターが郷愁を誘う。ハートウォームなボーカルと、身体に馴染んだシャツのように着心地の良いメロディーがとてもいい。以前ご紹介したジェイムス・イハ「Let It Come Down」と同じ匂いの、僕の大好きなエヴァー・グリーンが本作にもある。意外なところでは、プリファブ・スプラウトの「プロテスト・ソング」を思わせる肌触りもあって、これらの作品がお好きな方にもぜひご一聴をお奨めしたい。ジャケ画像クリックにて全曲試聴可能。

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本のサイト
本のサイトを再開しました。ブックバトンを受け取ってますので、本のお好きなかた、ぜひ受け取っていただけると嬉しいです!

渋沢アキオの「Book Junkie's Notebook」

です。よろしくお願いいたします。
Agaetis Byrjun / Sigur Ros (1999)
Agaetis Byrjun

■来る9月7日に新作「Takk」をリリースするアイスランドの4ピース・バンド、Sigur Ros(シガー・ロス)。今日はその予習を兼ね、日本でのデビュー作(2001)として話題を集めた彼らの3rdアルバム「Agaetis Byrjun」(アゲイティス・ビリュン)をご紹介しよう。

■バンド名は「Victorious Rose(勝利のバラ)」を表し、アルバムタイトルは「New Begining」「Good Start」といった意。本国のアルバム・チャートでもNo.1を獲得したという本作。ドローン的なアプローチをベースに、スペイシーなノイズやエンジェリックなボーカル、クラシカルな管・弦などが随所にフィーチュアされ、それらが渾然一体となった音のカオスが、ダークで幻想的・耽美的な、近未来の賛美歌とでも形容したくなる音響世界を構築している。全体を通してBPM = 60〜70のゆったりとした曲で構成されており、聴くほどに奇妙に心地良い陶酔感に包まれていくことだろう。アルバムジャケットの胎児の背中に、小さな翼があることに気づいただろうか?なるほど、天使の世界にも胎教のための音楽があるとすれば、きっとこんな音楽に違いない。ジャケ画像クリックにより全曲試聴可能。

■オフィシャル・サイトはこちら ⇒ official sigur ros website

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The Last Days Of August / Airliner (2002)
The Last Days Of August

■「八月の終わりの日々」というタイトルの本作をご紹介するのは、まさに今をおいて他にはないだろう。スロウ〜ミディアムのゆったりとしたメロディーと枯れた味わいのヴォーカルは、夏の終わりにふさわしく、かすかな胸の痛みを呼び起こす。照りつけるような陽射しが弱まるにつれ、次第に溶けて混じりあう光と影のはかなさにもどこか似た、透明で哀愁を帯びたバック・トラックがいい。繊細で無垢なギターのリフ、優しい音色のホーン。どこまでも高く吸い込まれていくようなピアノ。ハーモニカ。すべてが柔らかなディム・ライトの中で、過ぎゆく季節をいとおしむように・・・。

■Airlinerは、 Aerospace、Acid House Kings、Club 8 のメンバーによる、スウェディッシュ・ギターポップ・バンド。これらのバンドのファンはもちろんのこと、Belle & Sebastianなどお好きな方にも自信を持ってお勧めできる一枚です。ジャケ画像クリックにて全曲試聴可能。

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週末に購入した音源
週末に購入した音源を。すべて8/20(SAT)渋谷HMVにて。レビュー待ちが沢山あるのに増殖するCD・・・。

1. In Motion / COPELAND
In Motion
右枠でご紹介しています、KLEINさんのネットラジオ「coffeehouse conversation」でオンエアされていた「Sleep」に一耳惚れ。透明感のあるメロディーとボーカルに心臓を鷲掴みにされました。ジャケ画像クリックにて試聴可能。

2. Friends and Lovers: Songs of Bread / Various Artists
Friends and Lovers
70年代初期に活躍したソフト・ロック・グループ、ブレッド。そのトリビュート集。名曲中の名曲「IF」を、なんと元スロウダイブのレイチェル・ゴスウェルがカヴァーしているのです。⇒
当サイト内レイチェル・ゴスウェル関連記事。
ジャケ画像クリックにて試聴可能
3. Snow & Voices / Snow & Voices
Snow & Voices
詳細はまだ未調査ですが、ジョニ・ミッチェルを思わせる女性シンガー・ソングライターもの。妙に心惹かれるものがあって購入。

4. freedom of music / Sau’beach
freedom of music
日本のインディー・バンド。まったりとしたギター・ポップ。これも試聴してとても良かったので。ジャケ写クリックにてオフィシャルサイトにリンク。

という感じです。今後少しずつ(いつになることやら・・・でも頑張って)レビューしていきたいと思います。
FATHER DEMO SQUARE / MONEY MARK (2005)
FATHER DEMO SQUARE

■ビースティ・ボーイズやジャック・ジョンソンのツアーメンバーとして、また現在日本でも公開中のサーフ・ムービー「sprout」での、「sprout house band」の一員としても注目を集めているキーボーディスト、マニー・マーク。クールなフェンダー・ローズ・ピアノのフレーズで幕を開けるこのアルバムには、そんな彼の多彩な魅力が満載だ。

■本人自身も特にキーボード奏者という意識は無いらしく「実はギターを弾く方が好きなんだ」なんて発言も飛び出しているくらいで、トラックごとに実に様々な顔を見せてくれる。ファンク、ブルース、ジャズをボウルの中でざっくりと混ぜ、ポップの衣をつけて180℃の油でカラリと揚げた、味わい豊かな音のフリッター。ビールのお供にもピッタリのこの一枚で、過ぎ行く夏を惜しみつつ見送るのもまた一興だろう。

■彼のコクのあるボーカルがまた素晴らしい。とりわけヴィンセント・ギャロも大絶賛したという、シンプルなピアノ弾き語りによる美しいバラード曲「Black Butterfly」(しかも3分で書き上げて10分でレコーディングしたそうだ)など、僕もCDショップの店内で流れていたのを聴いて、思わず店員さんに「これは誰ですか!?」と詰め寄ってしまったものだ。音源はジャケ画像クリックで全曲試聴可能。

■マニー・マークオフィシャルサイトはこちら ⇒ www.moneymark.com
(なお本作の情報は日本先行発売の為か、まだUPされていません。)

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The Vanity Project / The Vanity Project (2005)
The Vanity Project

一流のポップ職人によって生み出された音の宝石箱。ツボを知り尽くしたメロディー・ラインがとにかく素晴らしい。哀愁の、切なさの、青春の・・・。それもそのはず、この聞きなれないバンドの正体は、ベアネイキッド・レディースのヴォーカリスト、スティーヴン・ペイジのソロ・プロジェクトで、楽曲の大半がライラック・タイムのスティーヴン・ダフィ(デュラン・デュランの創立メンバーでもあったことは今や蛇足だろう)との競作なのだから。ギター・ポップのお手本のようなカラフルなバック・トラックも文句無し!ジャケ画像クリック、または下記の公式サイトにて全曲試聴可能です。

The Vanity Projectの公式サイトはコチラ ⇒ The Vanity Project

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週末に購入した音源
週末に購入した音源を。すべて8/13(SAT)渋谷HMVにて。

1. The Glasgow School / Orange Juice
The Glasgow School
帯の言葉「彼らがいなければベルセバ、フランツ・フェルディナンド、ジザメリは存在しなかった・・・・・オレンジ・ジュースのPost Card時代のレア音源をフィーチャーしたコンピレーションが登場!」だそうです。これは買わなきゃ、と。ジャケ画像クリックにて試聴可能です。

2. A String Of Pearls / The Pearls
A String Of Pearls
70年代に活躍したオールディーズ&レトロ感覚のUKガール・ポップ・デュオのベスト。ガール・ポップものも結構好きなので。しかも発売元がチェリー・レッド配下のレーベル「Rev-Ola」なんですよね。

3. Sprout / Original Soundtrack
Sprout
トーマス・キャンベルによるサーフィン・ドキュメンタリー映画『Sprout』のサウンドトラック盤。トミー・ゲレロ、マニー・マーク、レイ・バービーなどが参加。最近この周辺の音楽がとても好きで。映画も見に行きたいなあ。ジャケ画像クリックにて試聴可能です。

4. Father Demo Square / Money Mark
Father Demo Square
前述3にも参加しているマニー・マーク。各方面でかなり話題になっているようです。ヴィンセント・ギャロも大絶賛したバラード曲「Black Butterfly」に僕も一耳惚れ。名曲なので、レビューまでに音が聴けるように探しておきます。

という感じです。今後少しずつレビューしていきたいと思います。
映画「リンダ リンダ リンダ」オリジナル・サウンドトラック
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■現在公開中の邦画「リンダ リンダ リンダ」(山下敦弘監督)。何とこの映画のサウンドトラックをジェイムス・イハが書き下ろしているのだ。

■イハは言わずと知れた元スマッシング・パンプキンズのギタリストだが、どちらかというと僕は彼のソロ・アルバム「Let It Come Down」(1997)の大ファンで、既にこのブログでも紹介させていただいた(⇒こちら)。映画の方は未見ながら、ストーリー等から音楽もきっと「Let It・・・」を踏襲したものだろうという密かな期待通り、アコースティック・ギターやピアノを中心とした温かみのある優しいサウンドだった(彼の歌声が聴けないのは残念だが)。

■映画の主人公らが歌うブルーハーツのカバー「リンダ リンダ」を始めとする劇中歌も収録。しかし僕はそれらの曲を(悪くないトラックであることを十分にお断りしつつ)敢えて外し、純粋なイハの新作として楽しませてもらった。映像無しでも十分に素晴らしい本作、イハのセカンド・ソロ・アルバムを首を長くして待つ間の、つなぎの一枚としていかがでしょうか。

■内容充実のジェイムス・イハ・ファンページはこちら ⇒ James Iha Page
■イハが立ち上げたファッション・ブランド「VAPORIZE」の紹介も ⇒ VAPORIZE
■イハが現在参加している「A Perfect Circle (APC)」のことなら ⇒ samiraさんの「maynard captive」 でしょう
Against The Pull Of Autumn / Epic45 (2004)
Against The Pull Of Autumn

■Slowdiveのメンタリティにアンビエント/エレクトロニカの風味を加えた、新世代シューゲイズ・サウンド。いわゆるニューゲイザーという範疇の音と言って良いでしょうか。ディレイやリバーブなどの空間系エフェクトを潤沢に施したギターが紡ぎ出す、きらびやかで浮遊感あふれる音の桃源郷。基本はインストゥルメンタルで、M-3で聴かれるナイーブなヴォーカルも音の壁の中に心地よく溶け込んでいます。アコースティック・ギターやピアノをメインに据えた楽曲もあり、全体を通してのクオリティは数多のポストロック・バンドより頭一つ抜きん出ているといった印象です。Epic45はUK発、ben holton、rob glover、matt kellyによる3ピースバンド。試聴は下記レーベル・サイトから。

■レーベルサイト ⇒ Where Are My Records

England Fallen Over
England Fallen Over / Epic45 (2005)


■↑6月末にリリースされたばかりの新作EPはこちら。豊かな叙情性はそのままに、アンビエント/エレクトロニカ色がさらに強化されています。また、本作では5曲中4曲にヴォーカルをフィーチャー。ピアノ、クラリネット、チェロなどの生楽器も導入され、より個性豊かに進化したサウンドとなっています。こちらの試聴は以下のレーベル・サイトから。

■レーベルサイト ⇒ Make Mine Music
■試聴ページ ⇒ Epic45 - England Fallen Over Tracklisting

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Siberia / Echo & The Bunnymen (2005)
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久しぶりにエコバニらしい音を聴いた気がした。随所にちりばめられたマッカロク節、トレモロを効かせたウィルの伸びやかなギター。全体的にメジャー・キーによる明るく力強い曲が並び、メリハリのある構成も素晴らしい。駄曲無し!の本作、アルバム一枚引き込まれるように聴き終えてしまった。「クロコダイルズ」ではエンジニアを、「ヘブン・アップ・ヒア」ではプロデュースを務めたヒュー・ジョーンズの再起用も大正解で、当時の空気感を色鮮やかに蘇らせている。出演が予定されている「サマーソニック05」でも、本作の曲は一段と映えるに違いない。行かれる方が実に羨ましい・・・。

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In Full View / Ray Barbee (2005)
In Full View
全曲試聴可@HMV


ざっくりと気持ちの良いカッティング・ギター、涼しげなアコギのアルペジオ、ビブラフォン、シロフォン。ゆったりと空気をはらんだバック・トラックの上で奏でられる、オーガニックなギターのメロディー。爽やかな海風が吹き抜けるような、何とも心地よいギター・インストアルバムです。

レイ・バービーはストリートからの絶大な支持を集めている現役のプロ・スケーター。仕事を終えた後、ホーム・スタジオでこつこつと制作されたという本作には、ハンドメイドのぬくもりが宿っています。ボーナス・トラック「a different perspective」にはストリート仲間のトミー・ゲレロも参加。サム・プレコップなどお好きな方にもお勧めでしょう。暑い夏のお供に・・・。体感温度を5℃は下げてくれること請け合いです。

↓コチラも合わせてぜひ。azzaroさんの記事にてご紹介。

A Little Bit Of Somethin'
A Little Bit Of Somethin' / Tommy Guerrero

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Lost in Blue / Flat7 を購入しました!
Lost in Blue
Lost in Blue / Flat7 (2005)


■後期コクトー・ツインズのサポートメンバーとして参加していた日本人ギタリスト、タテ・ミツオのソロ・プロジェクト Flat7 によるデビュー作「Lost in Blue」を購入しました!試聴含め、詳しくは二つ前の記事(⇒コチラ)を参照いただくとして、実に実に、コクトー・ツインズの音がしています(涙)!生きてて良かった!100%純粋培養されたコクトー・ジーン(遺伝子)を完璧なカタチで引き継いだ、この恐るべきコドモの行く末を、僕はこれからも大きな期待と共に見守っていきたいと思います。

■さて、今日はタテ氏とコクトー・ツインズのメンバーが深く関わった、二人の日本人アーティストをご紹介。

■YU-RA。ファースト・アルバム「Beyond the pale」(1997)をはじめ、ほぼ全ての作品をロビン・ガスリー氏が全面プロデュースしています。タテ氏はエンジニア、ギタリスト、ベーシストとして参加。録音も、コクトーズのプライベート・スタジオである「September Sound」で行われています。この1stはさほどコクトー色は感じられないものの、美しいファルセットをフィーチュアしたオリエンタルな女性ポップ作品に仕上がっています。YU-RAはKumi(Vo)とRitsuko(Key)の女性デュオ。2000年以降はバンド休止中。

Beyond the pale
Beyond the pale / YU-RA (1997)


■nanaco。こちらはサイモン・レイモンド氏のプロデュースのもと、シングル「Lick your footsteps to clean my room」(1998)でデビュー。本作にもタテ氏がリミックス、ギター、パーカッション等で参加しています。こちらもコクトー色はほぼ皆無で、当時流行していたトリップホップ・サウンドを取り入れた作品。nanacoは、1977年から1978年にかけてジャズ/ボッサ系のアルバムを発表していた佐藤奈々子さんで、そのほとんどの作品をデビュー前の佐野元春氏と競作していることでも知られています。

Lick your footsteps to clean my room
Lick your footsteps to clean my room / nanaco (1998) 全曲試聴可能


■話は変わって・・・。今回のFlat7の作品には元ラッシュのミキ嬢が参加していますが、一方のエマ嬢(Emma Anderson)はどうしているのでしょう?彼女は、Lisa O'Neill(Ex.Mad Professor Collaborator)という女性とともにsing-singというデュオを結成。「I'll Be」(1999)でデビューしています。セイント・エティエンヌを思わせるポップ作品ですが、カップリング曲にはLushの色も。

I'll Be
I'll Be / sing-sing (1999) 全曲試聴可能


■さて、これらのアーティストたちの共通点は、全員が、ロビンとサイモンが立ち上げたレーベル「Bella Union Records」に所属、あるいはそこから作品をリリースしているという点です。彼らの作品のいくつかは、レーベルサイト(gallery - audioのページや各アーティストページ)から試聴可能ですのでチェックしてみてください。

レーベルサイトはこちら ⇒ bella union records

■以下もお勧め!

Imperial
Imperial / Robin Guthrie (2003) ロビン・ガスリー氏のソロ・アルバム。全曲試聴可能。


Blame Someone Else
Blame Someone Else / Simon Raymonde (1997) サイモン・レイモンド氏のソロ・アルバム。全曲試聴可能。意外にスイートなサイモン氏のボーカルも魅力です。